当社の強みは「微生物、酵素の探索技術」「探索から応用開発(社会実装)に至るシームレスな開発能力」です。社会課題を解決するために、この強みを活かすことで、微生物・酵素を用いて「環境、資源、生命」に関わる喫緊の課題を解決することを目指し、研究開発を進めています。

具体的には「カーボンニュートラルに向けたプラスチックのバイオリサイクルシステム」「酵素による測定システム」の開発に取り組んでいます。

2つの強み

微生物、酵素の探索技術

貴社で断念したテーマなど難易度の高いスクリーニングは弊社にぜひお任せください。これまでになかった新奇な性能を有する微生物、酵素の発見に様々な工夫を施し高度に実施致します。

探索から応用開発(社会実装)に至るシームレスな開発能力

応用開発については最新のAIやビックデータを利用した遺伝子探索から酵素の人工設計に至るまで世界最先端のテクノロジーを活用した高度な改良を施します。さらに、現場ニーズに合わせ、繰り返し優秀な酵素へ仕立て上げます。場合によっては、再度探索に戻ることも辞さず、真に現場で使える(実用に耐える)製品を産み出して参ります。

技術情報

当社は社会課題を解決するために、微生物・酵素を用いて「環境、資源、生命」に関わる喫緊の課題を解決することを目指し、以下の2つの課題について研究開発を進めています。

カーボンニュートラルに向けたプラスチックのバイオリサイクルシステム開発

『自然の摂理に学ぶ』。微生物・酵素の利用はこれに従うことと考えます。プラスチックは、20世紀における人類の大きな産物ともいえます。プラスチックの主な原料である石油も自然の産物です。しかしながら、発明の当初から分解や循環のことまで考慮されていたとはいえません。そこで、自然の循環に寄り添う微生物・酵素の力を借りてプラスチックを有用な資源へと戻すこと目指します。

具体的には次のことに取り組んでいます。

  • 自然界から目的となるプラスチック、ゴムなどの樹脂(合成高分子)を分解する微生物の探索
  • 微生物からの酵素の特定
  • 分解生成物の解析
  • 物性変化の解析

酵素による測定システム

ヒトも環境もどのような状態なのかを知ることは重要です。ヒトでは近年、病気を早期発見するための診断キットの開発が極めて重要になっています。より良いキットの存在は、健康で安らかな質の高い生活を長く続けるために不可欠と考えます。健康寿命を延ばすことにもつながることと存じます。環境も同様に、本来の自然の姿を知るために測定技術は重要です。

具体的には次のことに取り組んでいます。

  • ミトコンドリア、葉緑体の品質評価

細胞の若さ、精子の活力、光合成の活性など、細胞の正常機能に深く関連する脂質(あぶら)が見出されつつあります。細胞膜を構成するリン脂質のうち酸性リン脂質であるホスファチジン酸(PA)、ホスファチジルグリセロール(PG)、カルジオリピン(CL)などです。これら脂質に対し酵素を用いて簡単に測定する方法を開発しています。

FAQ

酵素について教えてください。

タンパク質でできた触媒です。触媒とは化学反応を何万倍も早める作用があります。ヒトの細胞内でも何千種類もの酵素が働いて細胞を生きている状態に維持しています。例えば胃からは消化酵素ペプシンが分泌され肉などのタンパク質を分解し消化を助けています。また、自然界で落ち葉がやがて土になるのは、微生物のもつ酵素の力とも言えます。このように分解に限りませんが反応の促進に酵素は働いています。

酵素によるプラスチック分解とはどういったことでしょうか?

一言で言えば、プラスチック分解とはプラスチックという大きな分子を、それを構成していた小さな分子にバラバラにすることです。プラスチックを100両の電車に例えると1両あるいは数両ずつ切り離すイメージです。分解のなかには、分解の際に電車の連結器やドアに旗が付けられるような修飾(変化)が伴う場合もあります。プラスチックとは、石油から作った原料であるモノマー(単量体=電車1両分)という小さな分子を多数化学結合させて分子量の大きな巨大な分子(高分子=電車数千両分くらい)にしたものです。この高分子を分解すると、小さな分子になります。元のモノマーに戻る場合もあるし、一部だけ分解されモノマー数個からなる中くらいの分子(オリゴマー)になる場合もあります。さらに、モノマー(原料)とは少しだけ異なる構造の分子に変換されることもあります。酵素によるプラスチックの分解では、電車の連結器にあたる部分の化学結合が切断されることが多いです。場合によっては、連結部分とは異なる部分を切断することもあります。

酵素によるプラスチック分解は、他のリサイクル方法と比べてどのように異なるのでしょうか?メリットやデメリットも教えてください。

酵素によるプラスチック分解法は、常温常圧で行うことが可能であることから、他のリサイクル方法と比べて圧倒的に環境負荷が少ないと言えます。省エネ、CO2排出フリー、有害な金属や溶剤不使用、廃棄物(副産物)・廃水も少ないリサイクル方法と言えます。デメリットは、時間とコストがかかることが多いケースがあります。ところが、最新のポリエステル(PET)の酵素リサイクルの例では、わずか1晩で90%以上の分解を達成しています。当初、ポリエステル(PET)を分解する酵素は1日で1%以下しか分解できませんでしたが、酵素を改良することで実用化を果たしました。ケースバイケースだとは思いますが、この例のように、酵素リサイクルは多くの可能性を秘めていると言えるでしょう。